自然を破壊してまで風力発電を建設する必要がない理由


温暖化対策や石油や原子力依存のエネルギー利用を変えていくために自然エネルギーを推進していくことは必要です。しかし、その中で必ずしも、風力発電が必要ではない理由を主なものとして2つ挙げてみました。


1.ピークを下げることで25%の発電所は必要なくなります!

日本の電力消費量は毎日毎時変化しており、そのピークを電気料金体系や技術により平均化する政策をとることにより、25%の発電所は必要がなくなります。ちなみに風力発電はわずか1%未満、原子力発電は22.5%です。

2.電気料金体系を変えることで必要のない発電所建設は止まります!

日本の電気料金体系は発電所を建設すればするほど、電力会社が儲かるようになっています。安全性が疑問視される原子力発電所や効率が良くない発電所が建設されるのは電気料金の体系に問題があります。

以上の2つの理由だけからでも、南伊豆の観光資源としての貴重な自然を壊し、周囲の住民の健康を脅かし、税金を投入してまで巨大な風力発電施設を建設する必要は全くないのではないでしょうか。むしろ、日本のとる方向は省エネ対策や効率的なエネルギー利用により、危険性の高い原子力発電所などを停止させるなどして、壊してしまった自然を復元していくことではないでしょうか。


以上のことをとてもわかりやすく解説した10分ほどの公演映像がありますので、参考に見てみてください。

Ameba Vision 「エネルギー問題」編 田中 優 氏から緊急提言!ダイジェスト版 
http://vision.ameba.jp/watch.do;jsessionid=63779DC51A34BE9D2A7FD3EDE505CA16?movie=634760&showAll=1



参考文献

・    戦争をやめさせ環境破壊をくいとめる新しい社会の作り方 田中優著 合同出版
・    よくわかる地球温暖化問題 気候ネットワーク編 中央法規

参考ウェブサイト

・    Ameba Vision 「エネルギー問題」編 田中 優 氏から緊急提言!ダイジェスト版
http://vision.ameba.jp/watch.do;jsessionid=63779DC51A34BE9D2A7FD3EDE505CA16?movie=634760&showAll=1
・    地域エネルギー論
http://www.eco-partner.com/weijun/lesson/undergradue/energy/index.htm



1.ピークを下げることで25%の発電所は必要なくなります!

ピーク    2003年夏の電力ピーク
電力消費は毎日毎時変化しており、発電所はその年間で最大のピークの時、電気が足りなくならないように建設されています。年間の最大のピークは夏場の暑い日の午後に現れ、しかも土日祝祭日は現れません。限りない発電所建設はピークのために行われています。

日本の電気需要は一日の上下の振幅が大きく、そのため年間の発電所の稼働率(負荷率)が低いです。ドイツ北欧が72%も稼動しているのに日本は58%しか稼動していません。稼働率を上げるには需要のピークを下げて、上下の波を平均化する努力をすればよい。例えば電気料金の価格を変動させて、ピークが出そうな時間帯には高い単価にする方法があり、各国で導入されています。

需要をコントロールし、ドイツ・北欧並みに稼働率を上げたら、全国で電気のピーク需要が25%減り、その分だけ発電所が不要になります。ちなみに風力発電は全体の1%未満、原発は全体の22.5%なので、自然豊かな山々を破壊しながら風力発電を建設していく必要は全くなく、原発などの安全性が疑問視される、既存の発電所を減らしていくことも可能なはずです。
 

2.電気料金体系を変えることで必要のない発電所建設は止まります!


日本の電気料金の決め方「総括原価方式」といい、次のようになっています。

原価 + 原価×適正利潤3.8% = 電気料金

電気料金が1,038円だとしたら1,000円が原価であり、38円が電力会社の利潤となります。もし、電力会社が380億円の利益を得たいならば1兆円の原価をかければいいことになります。つまり、電力会社は架空の電力需要を作り出し、発電所建設にコストをかければかけるほどたくさんの利益を得られるということになります。そのために、省エネ対策をした方がコストが安いにも関わらず、新たに発電所を建設するということにお金が費やされています。これにより発電所建設のために補助金として私たちの税金が使われ、更に電気料金は上がり、一般市民の負担が増え、自然は破壊されるという仕組みになっています。

一見風力発電はクリーンなようだが、どんな設備も少なからず自然が破壊され、CO2は排出されます。日本のエネルギー政策全体を見つめ、本当に風力発電は必要なのか考える必要があるのではないでしょうか。



一市民としてのできることの提案 : 未来の文化の創造 パーマカルチャー

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